笑顔って〜その２

笑顔師匠って声よし、三味線よし
踊りよし、台詞よしだったでしょ？

元々、旅の一座の座長の娘で、次期、女座長を望まれていた人
だったそうです。

そこへ座員だった奴師匠が求婚したのですけど
周りから大反対を受けたんですって。

それで、芝居が跳ねたら、衣装を着たまま化粧もそのまま
夜中二人で、田んぼのあぜ道を手に手を取って駆け落ちしたんですって。

「もう、芝居の道行きみたいでしたで」
って後に言うてはったと、うちの師匠が言うてました。

私は噺家になる前から大好きで
素人時代、雑誌『上方芸能』のバックナンバーを見てたら
奴師匠のインタビュー記事があったので読むと
（多分７０年代の記事）
「私らもう、時代にあいまへんねん。
そやさかい、ひっそりやらしてもらいまっさ」
というようなことを言うてはりましたが、
当時でも「何をおしゃいますやら」
と思っておりました。

時代がついていってなかっただけです〜。
もし、今、繁昌亭に居ててくれはったら
どれだけ、いい色変わりになっていたか…。

ところで、自分で書いててフッと思ったんですけど
笑美子師匠って笑顔師匠の実の妹ってことになってますよね？
ってことは、この人も座長の娘？
この人も一座を飛び出したの？

そんなことは聞いたことないんですけど…。

やっぱりこの時代のトリオ、コンビって
人間関係怪しくって、魅力的やわ〜o(^-^)o