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姉様キングスの日々の行動をせきららにカミングアウトします…
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8/11
時差の影響がまだあり、朝は5時台に目覚めてしまう。
この日記を書いてなごみが起き、朝食に出かけるまでの時間を過ごしているが、
鶴笑団長は朝の散歩をしているらしい。
そして、会場へ行くのに大きな公園を斜めに突っ切ると
随分近道になると発見したとの事。さっそくその道を行ってみる。

公園へ行くと広大な芝生の一角にブランコにすべり台、
色とりどりのアスレチック遊具があり、子供たちが遊んでいた。
最初は会場までタクシーで行ってたのに昨日から徒歩になり
「足痛い~」とぼやきまくってたなごみが、
それを見るとギャーと叫んで走り出した。
30分ぐらい遊びまくる。ってホナ近道ちゃうやん!
ま、けど毎日チラシ配り、お茶子とこき使ってるのでたまには遊ばせてやろう。

(公園大好き!)

こっちへ来てから雨が降ったり止んだりが多いが、
この日は朝から降ってなかったので午前、午後とチラシ撒き。
ンなチラシ撒いたぐらいで人来んの?これって必要なん?
とこの時点でもまだ思っていたが、やったらやっただけの成果が必ずある。

エジンバラコメディフェステバル「フリンジ」は8/3~25の間、
エジンバラ中の劇場、ライヴハウス、ホテルなどあらゆる場所で
各会場一時間刻みぐらいでステージがある。
ぴあなんかの1ヶ月分の演劇・演芸情報に載ってるぐらいの
イベントが1日分という感じで、毎日その日のガイド本が出る。
そして世界中からそれを見に集まって来ているのだ。
例えば有名なショーを午後に予約してるけど夜もなんか面白いのないかしら?
と思ってるとしたら、ハイストリートに行ってみる。
そこではあらゆるポスターが貼られていて、
芝居の扮装をしたキャストが交互に小さなステージに上がって
内容をちょい見せしたり練り歩いたりしてる。
チラシもらったわ、あら面白そう、時間も合うし行ってみよ、となるのだ。

この日は3時間ほど歩いたかいあって、昨日より随分お客さんが増え、
しかも楽しみに来てるぞ!という雰囲気で盛り上げてくれた。
客席を見ると自分がチラシ渡した人、朝ご飯で隣に座った留学生、
などがちゃんと来てくれてるのだ。だからチラシ撒きはやめられない!
しんどいけど…(~o~)




(船場・居内商店さん提供の日の丸扇子柄着物で)
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8/10
今日は変な天気だ。朝から晴れてると思えば通り雨があり、
また晴れたかと思えば今度は本格的な雨になる。

午前中は姉キンの衣装の不備を直したりして、午後から出発。
いつもはタクシーに乗って10分くらいで行くのだが、
今日は歩いて行ってみようということになった。
町歩きは楽しくて、ウィンドショッピングをしながら会場入り。
コースがあまりよくなかったのか、けっこうな距離を歩いて、
40分くらいかかって到着。

昼食をとって会場入りするとザザ降りの雨が。
仕方がないので小降りになるのを待って、チラシまきへ。
雨がちのせいか、何となく、通りを歩く人々の顔にハッピーさが
欠けているような気がする。
雨で三味線を持って行けなかったせいもあるのか
なごみが今日は衣装に着替えてなかったせいか、
いつもよりチラシのはけが悪い。
一旦渡しても「やっぱりいらないわ」と突き返される率も高い。
それでも小一時間まいて、楽屋へ戻り、支度。

日曜だから、お客も多いだろうとタカを括っていたが、
予想に反してお客は少なかった。プラス昨日とは随分反応が違う。
姉キンは苦戦を強いられるが、これもまたいい勉強になった。
反省点を克服して明日に備えよう。
もちろん座長は大爆笑を取って、興行は尻バネ状態でおひらき。

今日の夕食は中華にしようと、現地の人においしい店を聞いて出かけたが、
ここが大当たりだった。
麻婆豆腐、ラーメン、餃子、野菜炒めなどをたらふく食べる。
とりわけ〆の卵チャーハンはなごみも大のお気に入りだったみたいで、
あらかじめかなりの量を食べて、
もうチャーハンはいらないと言っていたにもかかわらず、
お茶碗に3杯もおかわりしていた。

帰って一同幸福に就寝。

ここでなぞかけをひとつ。
今日のなごみの食べっぷりとかけて、ロンドンの観光客と解く。
その心は、明日は朝からBIG BENが見られるだろう…。
8/9
いよいよ初日。部屋で姉キンネタの段取りを打ち合わせしてから、昼過ぎに出発。
会場に荷物を置いてまずは腹ごしらえ。
行く時に見つけた若いお姉さんがやってる日本食の店へ。
カツカレーや味噌ラーメンを頼む。
こっちへ来てからなごみはホンマによく食べて、
ここでもカレーのご飯私の分まで横取りして食べている。

さて楽屋入りまで、またチラシ撒き。
着物着て三味線鳴らして練り歩く。
かなり注目は集めるが、メインストリートには他にも韓国舞踊、囚人、女装など、
それぞれの芝居の格好した人たちが宣伝活動をしている。

(男女かっぽれの扮装でチラシまき
OH!CRAZY!の「賞賛」浴びる)

大体見知らぬ土地で私らがどうやって人を集めるのか?というと、
1ヶ月のイベントのタイムスケジュールに載ってるのと、
あとはこのチラシ撒きだけなのだ。

(電話帳のように分厚いイベントスケジュールに
 我々の会をやっと発見)

(上方落語協会のハッピの鶴笑一門となごみ)

楽屋入る前に前売りが何枚ぐらい出てるのか聞くと
…そんなんでも22枚出てるという!
キャパは60ぐらいなので、まぁ格好はつく、と思っていたら、
本番には55人も入ってくれた!満員御礼の幕出してもいいライン内だ。

そして本番。
前のイベント終わって5分で高座を組み5分で客入れというせわしなさ。
しかし始まればノリのいいお客さんで、
笑子ちゃんのマクラから「動物園」の落ちまでドッと笑いが起こっている。

いよいよ姉キン。Sit down comedyと銘打ってるので座ってやる。
ハロォ~と挨拶したあときんらい節をまずそのまま、
二番は英語の替え歌で歌う。

Hallo everybody,ANESAMAKINGS
made in JAPAN
Two flowers blossoming on the stage
White faces,play the shamisen
Singing traditional JAPANESE songs
A good combination of a single mother and a gay boy.
We are ANESAMAKINGS,imitation GEISHA.

最後のシングルマザー&ゲイボーイ、のとこでドッと笑いがくる。
それを受けてどっちが女と思う?どっちがきれいと思う?
どっちがセクシーと思う?
などと問いかけ、よっしゃ、ダンスで勝負や!となり、
けんかかっぽれ、立ち回りかっぽれ、男女かっぽれと
どんどん衣装を早変わりしていく。
色々舞台に立ってみての反省点もあるが、まぁ段取りはうまくいった。

そしてもちろんトリの鶴笑さんは大爆笑!
このコメディフェステバル3回目、
そして長年海外に住んでやってきたキャリアを感じる。
ドッカンドッカン笑いが爆発してまず初日は大成功!


(逆光で見えにくいが、鶴笑団長渾身の舞台)


8/8
リハーサルの予約が9時からなので、8時半ロビー集合という約束であったが、
少し遅れて、鶴笑、笑子、染雀の3人がロビーへ行くと、
涙をポロポロ流しているなごみが。

聞けば、あやめさんが部屋に忘れ物をしたらしく、
なごみと二人で出たものの、取りに戻ったらしい。
ロビーにはみんなが待ってやろから、
なごみだけ先に行っておいて、と言われ、
ロビーに行ったものの誰もいない。
不安になって母を捜すが、これまた部屋に戻ってしまっていない。
部屋へ帰ろうとするが、セキュリティーのため、
建物にはカードキーがないと入れない。
たまらなく不安になって泣き出すと、周りに人が寄ってきてくれたが、
英語なので、お互いに言ってることがわからない。
またもや不安になって泣き出したところへお母さんが戻って来て、
安心してまた泣き出したそうである。


(会場の公演ポスターを指差す、笑顔に戻ったなごみ)
Crazy Japanese Sit-down Comedy!


気を取り直して、会場へ向かうが、
今度は向こうの手違いでスタッフが到着していない。
10時もよっぽど過ぎてやっとスタッフが到着したが、
11時には会場を明け渡さねばならず、
ろくにリハーサルができなかった。
先方のミスなので、改めて17時からもう一度リハができることになり、
その間の時間を利用して、チラシを撒きに。

(クレイジージャパニーズ達)

今日は昨日と違って快晴。金曜日なので、人出も多いし、
皆着物を着て出かけたので、チラシのはけ方が違う。
僕は三味線をジャカジャカ鳴らしながら参加。
音も効を奏したのか、700枚のチラシがはけてしまった。

(親子揃いのたっつけ袴でチラシ撒き)

昼ご飯を食べて、会場に戻って休憩している間にリハーサルの時間がきた。
さて始めようかという段になって今度は笑子ちゃんがいない。
みんなに聞いても、ちょっと打ち合わせに行ったのではないか
というばかりで誰も詳細は知らない。
笑子ちゃんがいないと通訳ができないのでリハができないのだ。
結局今度は、こちらが少しリハを遅らせてしまったが、
ともかく打ち合わせは完璧に終わった。

(リハーサル風景。すべていちから手作り)

帰って、ホテルのレストランで夕食。
と、突然テーブルにバースデーケーキが現れた!
僕の誕生日のために、わざわざ町で買ってくれたそうな。
実はさっき、笑子ちゃんがいなかったのは、
町中を歩き回って、必死にケーキを探してくれていたそうである。
みんなもそのことは知っていたのだが、
僕に言う訳にいかないので、言葉を濁していたのだった。
笑子ちゃんがアナウンスをすると、
そのレストランにいた客全員がハッピーバースデーを大合唱。
物喜びしない僕もさすがにウルウルきてしまった…。
みなさんありがとうございました。

思いもかけない祝福を受けて、いざ、明日は本番。さて、どうなることやら…。





バースデーケーキ
洋酒に浸けた凝縮フルーツに分厚い砂糖のコーティング
日本では味わえないお味
ブタのキャンドルも買ってくれて
通称「豚まん」ケーキ


41歳になりました
厄を吹き飛ばす、フ〜!
8/6
エールフランスでパリまで12時間半、エジンバラまでさらに2時間。
けっこうな時間のようでも、ひと月前に乗ってる時間だけで24時間という
ブラジルをこなしてるので、映画2本観て衣装の縫いもんしてたら
「もう着いたん?」って感じ。

エジンバラ到着は夜21時半、入国
したらもう11時前。
これって日本では早朝なので、飛行機で2時間ほどしか寝なかったなごみは
当然熟睡と思いきや、元気に起きている!奇跡だ!!
私にとって20kgの荷物になるはずがその20kgが自分で歩いて
カートまで押してるのは夢のようだ…


エジンバラに着きました
8/7
明くる日はまず現地に発注していたチラシを受け取る。
会場に貼ってもらったりパブに置いてもらったり、そしてメイン通りに
等間隔にある柱に貼って回る。毎日エジンバラ中のありとあらゆる会場で
コメディをやってて、その主催者がこぞってこの柱に貼りに来るので
柱が着ぐるみを着た様にふくれている。貼っても貼っても上から貼られる、
それでも毎日貼りに行く。これが我々の日課になるのだ!

エジンバラ城へ向かう橋の上に出ていたアクセサリー屋のテントを
なにげなく覗くと、そこに意外なものを発見!
なんと桂一門の紋「結び柏」がネックレスやブレスレットになって
並んでいるではないか。
聞くとこれはクリスチャンの考えで頭、体、心の3つのベストバランスを
表すものなのだそうな。そんな意味があったとは、桂文枝もご存知あるまい。
もちろん数個購入。

そんな買い物や観光をしつつも、チラシ配りは続くのだ。



初仕事。柱という柱にチラシを張る


Jちゃん(笑子旦那)デザインのチラシ。日本人にはない感覚


エジンバラ城近くになぜか桂一門の紋どころ、結び柏のアクセサリーが


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